メールマガジン【第18号】2019.9.9


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NPO法人フリースクール全国ネットワーク公式メールマガジン
         【第18号】2019.9.9

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目次

1.未来の先生展
2.全国合宿の報告(奥地圭子)
3.#学校ムリでもここあるよ!キャンペーン(江川和弥)
4.JDEC(再掲・更新)
5.その他(教育機会確保法の周知イベント)
6.その他(プレスリリース・東京シューレ新宿制作メッセージ動画)
7.事務局コラム(今川将征)

1.未来の先生展(再掲)
9月14日から15日にかけて明治大学駿河台キャンパスにて行われる未来の先生展というイベントにてフリースクール全国ネットワークおよび当加盟団体が分科会を担当します。
分科会の企画名と時間場所は以下の通りです。
9月14日(土)
NPO法人フリースクール全国ネットワーク「フリースクールって何?通う子どもとスタッフに聞いちゃおう!」(13:00〜14:30 小教室1087)
NPO法人フリースクール全国ネットワーク「多様な学びと普通教育機会確保法」(15:00 ~16:00 小教室1087)
9月15日(日)
東京シューレ葛飾中学校「家で育つあり方―ホームスクール部門の取り組みー」(10:30~12:00 小教室1087)
寺子屋方丈舎「不登校のこどもと楽しむ対話「自分で引き受ける」」(15:00~16:00 小教室1087)
東京シューレ「新しい時代に、新しい学びを!~フリースクールの実践から~」(16:20~17:50小教室1087)
イベントの詳細は、http://www.mirai-sensei.org/

2.全国合宿のご報告
「第30回登校拒否・不登校を考える夏の全国大会in東京」好評裡に終わる

(報告)奥地圭子

1990年以来、1年に1回夏に開催してきた大会ですが、今年は8月24日・25日、早稲田大学を会場に、2日間で延べ650名の参加で終了しました。
 今年は特に、30回、つまり30年草の根でつながり合い積み重ねてきた30回、国連子どもの権利条約採択30年、日本批准25年でもあり、不登校の子どもの権利がどこまで前進したかを振り返る記念的な大会になったと思います。
1日目、国際会議場に入ると、各地で行ってきたパネルが1年に1枚計30枚、参加者を迎え、オープニングでは、30回分のなつかしい映像が紹介されました。基調講演では、登校拒否をなおす対応で人権無視の扱いを受けた時代から、受けとめる時代へ、そして、問題行動ではないと国がいい、教育機会確保法が成立した現在までの歩みが語られました。圧巻だったのは、10年前の子どもたちが同じ会場で「不登校の子どもの権利宣言」を発信しましたが、大人になった彼らが、ほぼ1年かけて「不登校の歴史」の映画を製作し、この日上映と共に、座談会をやったことです。30年間の要所要所に登場する関係者にインタビュウし、40分に構成した作品ですが、これは参加できなかった多くの人に観てもらいたいと強く思いました。
 2日目のプログラムにも、経験者が語るリレートーク「私はこう歩んできた」に50代~20代の14名が登壇下さり、その時代、時代の中でそれぞれの人生を創られている事に皆感動しました。
 以上30回にふさわしい内容以外に、例年のように、子どもシンポ・親シンポ・記念講演(汐見稔幸さん)分科会など行い、アンケートをみると本当に好評でした。細かい反省点はもちろんいろいろあり、来年に生かしたいと思います。暑い中全国から来て下さった方々、開催に協力して下さった実行委員会やボランティアの皆さんに心より御礼申し上げます。(もし「不登校の歴史」の映画を上映したい団体があれば事務局までご連絡下さい)

3.#学校ムリでもここあるよ!キャンペーン(夏休み明けの子どもの自死を防ぐ啓発キャンペーン)(NPO法人フリースクール全国ネットワーク代表理事/NPO法人寺子屋方丈舎理事長江川和弥)
夏の自殺予防キャンペーン

「#学校ムリでもここあるよ」のキャンペーンを2019年8月19日〜9月13日まで行っています。今回の事業は、フリースクール全国ネットワークのみによる単独開催ではなく、「ここある2019実行委員会」(日本冒険遊び場づくり協会、多様な学びプロジェクト、フリースクール全国ネットワーク)での開催になりました。
 これまで私たちは、ずっと自分たちだけで夏休み明けの自殺予防キャンペーンを行ってきましたが、初めて他団体との連携による事業実施を行いました。目的は、夏休み明けの自殺予防やそれに対しての居場所の告知を行なっている同士が、共通のキャンペーンを行うことで、私たちが届かない人たちに向けて広がりをつくりたいという目的で活動を行いました。
 今回は、フリースクール以外もお寺や公共施設、コワーキングスペースなどの多様な施設や場所170箇所あまりが登録されました。私たちは困難がありながらも、同じ目的を持つ団体同士が横につながることで、子どもだけではなく社会全体にも大きなインパクトを与えることができました。
 自分だけで頑張らない。お金がないからとあきらめない。本音でお互いに支え合うなど、大きな学びも残すことができました。実行委員会の皆さまには感謝を述べたいと思います。
江川和弥

4.JDEC(再掲・更新)
JDEC(日本フリースクール大会)では、新たにフリースクールにおける子どもの権利擁護についてワークショップを行うことになりました。
今年は子どもの権利条約が国連で採択されて30周年、日本で批准されて25周年に当たります。
差別、ヘイトスピーチ、虐待、体罰、暴力やハラスメントなど、子どもの被害に関するニュースは後を絶たず、国連子どもの権 利委員会からも条約に基づいた措置について多岐にわたる勧告を受けています。
これを機会に改めて様々な権利侵害のケースを想定しながら、権利擁護の重要性を学び合いましょう。

□第12回JDEC 開催概要
 日 時:2019年9月28,29日(土,日)
 会 場:東京シューレ葛飾中学校(東京都葛飾区)
 参加費:二日間参加 6,480円(9月14日以後のお申し込みの場合は8,000円)/一日参加 3,780円
 対 象:フリースクール等のスタッフ、保護者、メンバー、その他関係者。
     フリースクール等の実践を知りたい学生、教員、教育相談員。
     不登校の子をもつ保護者、支援者、その他関係者。
 主 催:NPO法人フリースクール全国ネットワーク
 H P:https://freeschoolnetwork.jp/jdec

5.その他(教育機会確保法の周知イベント)
報告NPO法人とちぎ教育ネットワークRe-Start記念講演会「子ども中心の学びの時代へ~なぜ、教育機会確保法は必要なのか~」(講師:東京シューレ奥地圭子さん)
 7月28日に宇都宮大学でNPO法人とちぎ教育ネットワークRe-Start記念講演会「子ども中心の学びの時代へ~なぜ、教育機会確保法は必要なのか~(講師:東京シューレ奥地圭子さん)が開催されました。
 NPO法人とちぎ教育ネットワークは、①教育機会確保法の周知・推進、②フリースクール等の中間支援、③不登校当事者と保護者への相談支援、を活動の柱としています。
 教育機会確保法を周知するためのNPO法人格を持つ地域の中間支援団体は全国でも初です。
 奥地圭子氏の講演会には宇都宮大学の学生を中心に100名を超える参加者を迎えました。とちぎ教育ネットワーク事務局の中野謙作氏は、「教育機会確保法の周知広報の必要性と、不登校支援の重要性、そしてフリースクール等への中間支援の必要性をまさに実感したNPO法人とちぎ教育ネットワークの活動の目指す方向性が一致した記念講演会」だったと会員向けの文章でその感想を述べています。
 フリースクールなど学校外の学びや教育機会確保法への関心の高さを伺うことができたイベントとなりました。(事務局加藤)。
6.その他(プレスリリース・東京シューレ新宿制作メッセージ動画)
フリースクール東京シューレ新宿(新宿シューレ)に通う子どもやスタッフが製作した動画がJ-CASTニュースの記事になりました。
https://www.j-cast.com/2019/08/23365464.html
動画は不登校に悩む当事者に向けたメッセージになっています。制作に携わった新宿シューレのスタッフのインタビューも掲載されています。
ぜひご一読ください。

7.事務局コラム(NPO法人フリースクール全国ネットワーク理事/NPO法人フリースクールみなも 今川将征)
「和」の概念と日本流フリースクールミーティング

井沢元彦氏によると、日本という国は「民主主義ではない」らしい。

民主主義とは、主に多数決と法・ルールによる統治。もちろん日本は法治国家で、その原則により動いている。しかしほとんどの日本人の中に、多数決や法「よりも」大切にしているものがある。

それは「和」の概念である。「和」とは、「納得」と言い換えてもよい。日本人は当然、多数決のルールも法による統治も知っているし、そのつもりで動いている。しかし無意識のうちに、それらよりも全員が「納得する」ことを優先するのだそうだ。
皆さんも、ミーティングや決定の場において「ルールでは〇〇に決まってるけど、全員が了解するなら△△にしませんか?」という流れを経験したことはないだろうか。実はこの流れは「民主主義」のルールではない。

日本のフリースクールを見ていて、疑問に思っていたことがある。
「ミーティングがうまくいかない」。
複数のフリースクールでボランティアをしたことがあるが、どのフリースクールもミーティングがそれほど機能しているようには見えなかった。みなもを始めてからもそうだった。形の上では行っているが議論は活発にはならず、西洋のサマーヒルの映像などで見る熱いミーティングにはほど遠い。

そんなある日、出会った考え方が冒頭のものである。この考えが入ってきた時、ミーティングがうまく行かない理由がスッっと腑に落ちた。

思い返してみると、ミーティングの中で、実際に「多数決」を行ったことはほとんどない。心のどこかで、弾かれた少数が「納得しない」ことがわかっているからだ。だから多数決を取らずに話し合いを続ける、折衷案を取る。私たちにとって 和>法 だからだ。

このことを認識した時から、ミーティングがうまく行くようになった。議題に対し、全員が納得するにはどうすればよいかを話し合う。無理に自己主張を行うことを求めない。「和」と「納得」を求める、日本流フリースクールミーティングだ。子ども達やスタッフと示し合わせたわけではないが、みなものミーティングは自然とそのようになっている。

もっともここで、一つの議論が起こる。「やはり日本人も、真の民主主義を目指した教育を志すべきだ。」すなわち、ミーティングに関して言えば西洋流を徹底すべきだと。当然その議論はあって然るべきだ。みなもは和を重視したが、西洋流を実践するスクールもある。どちらが上位というものではない。だがどちらの場合にせよ「日本人には和の概念が根底にあるのだ」と認識した上でミーティングについて考えていく、そこをスタート地点とすることで、よりうまく行くのではないかとは思う。

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