2020年7月15日
特定非営利活動法人フリースクール全国ネットワーク 理事会
加盟団体(東京シューレ)における性加害および
フリースクール全国ネットワークとしての人権侵害再発防止対策
について基本指針
2019年7月に、民事裁判で和解した東京シューレでおきたフリースクールにおける性加害の問題について、当ネットワーク加盟の東京シューレ側からホームページ等を通じて明らかにされました。
当団体では調査および対応検討を当事者間の口外禁止規定を優先し、意見表明が遅れたことについて、フリースクール全国ネットワークとしては強い責任を感じます。私たちの基本指針を明確にするとともに、再発防止について加害団体へ行ったヒアリングの内容をお伝えいたします。
記
<基本指針>
1、本問題を多角的に分析する必要があり、東京シューレにおける性加害事件が起きた構造を、2020年度において再度フリースクール全国ネットワークとして検証する。
2、今後、個別の団体の利害を超えて、フリースクールで起きた安全管理上の課題を検討する「子どもの権利擁護委員会」を2020年度中に設置する。
<フリースクール全国ネットワークが東京シューレにヒアリングしたこと>
1、当該事件の被害者について謝罪等を行ったこと、および今回の事件を教訓とした再発防止対策を実践していること。
2、裁判の和解内容により、東京シューレHPに掲載した情報以外の当該事件については公表できないこと。
3、再発防止対策および研修等について、他フリースクールと共有することにより自団体以外においても子どもの性被害や権利侵害が起きぬように協力すること。
<フリースクール全国ネットワークの子どもの権利擁護に関する取り組み>
1、2020年度事業において、性被害も含む子どもの権利侵害について、なんらかの形で子どもが相談できる仕組みを検討すること。
2、加盟団体において子どもの性被害を含む権利侵害が起きないための指針となるガイドラインの作成に取り組み、加盟団体間で共有していくこと。
3、当団体が主催するJDEC(日本フリースクール大会)等研修会で、子どもの権利侵害や安全管理上の問題、加盟団体から集められる事故事例をもとに研修する機会を設けること。
4、権利侵害が起きた場合、本団体は事実を公開し、当該団体の課題解決を促進し、改善に協力できる体制をつくること。
<最後に>
課題解決のためにフリースクール全国ネットワーク理事会で議論を重ねてきました。議論を整理し、態度を表明することが遅れたことをお詫び申し上げます。この責任を明確にし、フリースクール全国ネットワークにおける意思決定経過を検証し、速やかに改善をいたします。
以上