メールマガジン【第8号】2018.11.12

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NPO法人フリースクール全国ネットワーク公式メールマガジン
         【第8号】2018.11.12

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目次
1.【イベント情報】フリースクールフェスティバル2018

2.【政策提言】「普通教育機会確保法」3年以内の見直しに向けて

3.【イベント報告】子どもの権利条約フォーラム2018inとちぎ

4.【満員御礼】フリースクールスタッフ養成連続講座-オンライン版

5.事務局コラム 藤田岳幸(事務局/東京シューレ葛飾中学校)
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■【イベント情報】フリースクールフェスティバル2018

「フリースクールフェスティバル」は、ネットワークに加盟するフリースクールが集まり、合同で開催する文化祭で、2002年のネットワーク結成以来毎年欠かさず開催をしてきました。
今年は東京都葛飾区の「東京シューレ葛飾中学校」を舞台に開催、東京都内はもちろん、千葉県、埼玉県からも実行委員が集まり準備を進めています。
テレビ会議の仕組みを使って、家が遠い人や、遅くまで続く実行委員会には残りにくい小・中学生のメンバーも参加できるようになり、今から当日が楽しみです。

今年の目玉プログラムは声優の新井里美さん講演会、実行委員会メンバーのあつい気持ちに応え、お越しいただけることになりました。
ステージものでは他にフリースクールに通う子どものシンポジウム、ダンスの発表など。
お化け屋敷や模擬店、フリースペース、カフェ、参加スクールの活動紹介なども例年通り。
また「マインクラフト体験」や、複数のフリースクールのメンバーが合同でつくるジオラマ(Nゲージ)の展示など、今年初めての企画もあります。

実行委員メンバーの子どもたちが参加者の皆様のお悩みにこたえる「子ども相談コーナー」もあります。
入場は無料ですので、ぜひぜひお越しください。

□フリースクールフェスティバル2018 ご案内ページ
https://freeschoolnetwork.jp/wptest/festival

■【政策提言】「普通教育機会確保法」3年以内の見直しに向けて

不登校の子どもの学校外の多様な学び、休養の必要性などを定めた「普通教育機会確保法」、2016年末に成立した法律なのですが、附則には「3年以内に施行状況を確認し、必要に応じて法律を見直す」という条文もついています。
法律が成立してもうすぐ2年、フリースクール全国ネットワークは多様な学び保障法を実現する会などの団体とも連携し、多様な学びの場、あるいはそこに関わる家庭、不登校の子どもがいる家庭などからも声を集め、「成果(法律ができて良くなった点、全国に広まってほしい事例等)」「課題(運用面の課題、周知の課題、条文そのものの課題など)」そして法律改正の提案を国会と政府にしていきます。

まずは、いま開催されている臨時国会の期間中に議員連盟の会合が開かれることになり、そこで議員連盟と文科省に対して成果と課題の報告、法律改正に向けた提言をする予定です。
みなさまからも、ご意見やご要望がありましたら、ネットワーク事務局にお寄せください。

□ご連絡先
info@localfreenet.local

■【イベント報告】子どもの権利条約フォーラム2018inとちぎ

2018年11月3,4日栃木県足利市の足利市民プラザにて「子どもの権利条約フォーラム2018inとちぎ」が開催されました。
全国から子どもの権利に関わる活動をする団体、個人や保護者、そして子ども自身が集まるイベントですが、今年は2日間合わせて約200名が参加し、初日は全体会、2日目は分科会で交流や学びの時間をもちました。

2日目の分科会では
・学校外の子どもの居場所(午前・午後)
・不登校の子どもの権利〔子どもの権利条約から考える〕(午前・午後)
・多様な学びフェア(午後のみ)
と、午前午後あわせて25コマのうち5コマが不登校や多様な学びに関わるメンバーによる企画で、テレビ取材も入るなど近年の関心の高まりを感じさせる内容でした。

全体会は映画「さとにきたら ええやん」の上映と認定NPO法人こどもの里理事長の荘保共子さんの講演。
専門家、行政機関にお任せではなく、地域・市民の力で子どもやその親を守り、育てていくこと。誰にも開かれた場所の大切さなどを訴えておられました。

とはいえ、子ども(子どもに限らずおとなも)の権利を守り、安心して生きられる社会を維持していくことは国・行政の大切な責任でもあるはず。
市民・地域が独立性を保ちつつ、同時に公共性も持った存在として子どもの権利を守り、その活動を国や地方自治体が支えていく。
私たちも、子どもの権利を守る、保障する活動を志す団体として、公共性という視点も大切にしていきたいと感じる講演会でした。

なお、来年の権利条約フォーラムは2019年11月16,17日、子どもの権利条約批准25周年を記念し、東京都内で開催予定です。

■【満員御礼】フリースクールスタッフ養成連続講座-オンライン版

先月のメールマガジンでお知らせをした「フリースクールスタッフ養成連続講座-オンライン版」は、おかげさまで定員いっぱいとなり申込受付を終了いたしました。
このメールマガジンの読者の方でも、キャンセル待ちをお申し出いただき、それにお答えできなかった方がいらっしゃるのではないかと存じます。
多くのご関心をお寄せいただいたことへの御礼とともに、お断りをせざるを得ない状況となったこと、お詫び申し上げます。

今回ご好評をいただきましたので、来年度以降定員数やWEB学習会開催の時間帯についてもくふうをくわえ、より多くの方にご参加いただけるようにして参ります。

なお、東京の会場にお越しいただく形の研修には、まだまだ空きがございます。
関東近郊にお住まいの方は、こちらへのご参加もご検討ください。
https://freeschoolnetwork.jp/wptest/p-training/3335

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 事務局コラム:藤田岳幸(事務局/東京シューレ葛飾中学校)
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新語流行語大賞のノミネートが発表され、ニュースになりました。もうそういう時期か、と。「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と言われそうですが、これもまたノミネートされた言葉の一つ。
NHKの金曜の夜と土曜の朝にやっている「チコちゃんに叱られる」という番組から生まれた言葉で、日時あまり考えてないことを、それは何?なんで?というのを、面白おかしく紹介する番組で、ご覧になっている方もいると思います。この番組、答えを紹介した後、ほとんど必ず「諸説ございます」とNHKらしく一言添えています。
いろいろ調べると、特に由来などはいろんな説が出てくるのは、記録や新しい根拠が出てくると仕方がないことかもしれません。よく言われるのは、鎌倉幕府が成立したのははいい国作ろうの年じゃないとか、源頼朝や足利尊氏の肖像とされてた絵は実は違うとか。
最近知った「諸説ございます」で言うと「エデュケーション」は日本でいう「教育」でもなく、そもそもの原義は引き出すと思っていたら、どうもそれも違いそうだと、別の説が出てきたようです。

自分たちの展開している活動、子どもにどう関わるか?子どもとどう生きるか?
学校とか教育とか、そういう言葉から離れて、でも横文字にも頼らず、なんだかやっぱり新しい言葉が必要なのかもしれません。

学校は人に物を教うる所にあらず、ただその天資の発達を妨げずしてよくこれを発育するための具なり。教育の文字はなはだ穏当ならず、よろしくこれを発育と称すべきなり。かくの如く学校の本旨はいわゆる教育にあらずして、能力の発育にありとのことをもってこれが標準となし、かえりみて世間に行わるる教育の有様を察するときは、よくこの標準に適して教育の本旨に違たがわざるもの幾何いくばくあるや。我が輩の所見にては我が国教育の仕組はまったくこの旨に違えりといわざるをえず。
(福沢諭吉「文明教育論」)

130年前にすでにこんな文章もあったんですね。なんかいい言葉がないかならと思いながら、日々子どもたちと関わっています。

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